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幽霊を捕まえようとした科学者たち(文芸春秋)

  • デボラ・ブラム(原著), 鈴木恵(翻訳)
  • 2016年7月6日
  • 読了時間: 1分

過去に世間を騒がせた霊媒師の中でも特に本物と思われる者を対象に、科学的にその現象を研究しようとした話。

霊媒師による超常現象を起こさせる実験を繰り返すうちに、明らかなイカサマは淘汰され、明らかにイカサマとは異なる現象が起きたと考えた科学者が居た。その科学者は、イカサマではないのなら科学的に証明できるはず!と思ったようで、生涯を掛けて「科学的な実験」を試みる。

本書に書かれている19世紀後半に流行した心霊現象は興味深かったし、結構有名な科学者が関わっていて意外ではあったけれど、後半は心理学と心霊と超能力が綯い交ぜになっていたのがちょっと残念ではあった。

しかし、心理学が確立されるに至る一つの過程だったとするなら、それはそれで面白い。心霊現象に関わるネーミングも、この当時付けられたものがほとんどの様で、大真面目に研究していた様子が見受けられる。

読後、真っ先に思ったことは「科学者が不可解な現象を解明しようとするとこうも叩かれるのか・・・」だった。

叩かれ己の名誉を損なうことを恐れて超常現象研究から距離を置いた科学者もいたようだ。そりゃそうだよね。

とりあえずタイトルはふざけている様に見えるけど、中身は真面目な本でした。面白かったです。

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